ブログ禁止の期間を振り返る。
部屋でひとり
by Karol K
土曜日 13時
はやくもブログを再開したくなってくる。まだ禁止して2時間しか経っていないというのに。禁断症状さながら手がプルプルと震えてくる。震える手の上にかろうじて本を置き、読書で気を紛らわせた。
15時
いよいよ我慢できなくなってブログを開こうとした時――部屋に飾っている12枚の宮脇咲良ポスターが次々に目に飛び込んだ。宮脇咲良が笑顔で微笑んでいた。
思い出した、”宮脇咲良に誓いを立てた”のだ。 この試練を必ず成し遂げると。
ポスターの笑顔を見て、宮脇咲良たんが応援してくれているような気がして踏みとどまる。
16時
自分で自分が怖くなってくる。こんなにも「ブログ依存性」だったのかと。
家に居てはダメだと外出する。
本屋で
by MorBCN
17時
馴染みの本屋に到着する。土曜日だから他にもお客さんが沢山居た。
BLとJK
僕はBL本コーナーに直行した。3人の女の子の先客が居たので、コーナーの端っこで目立たないように1冊手に取って立ち読みを開始した。本屋に行った時はまずBL本を読むのが僕の流儀だ。これは儀式なのだ、非日常の世界に入るための。
隣で立ち読みしていた小柄の女子高生にすごく見られた。男がBL本を立ち読みしているのが珍しいのだろうか。視線がむず痒かった。だから早々に撤退した。
裸を求めて
僕の真の領域(フィールド)である雑誌&写真集コーナーに向かった。はっきり言って、このコーナーは僕の支配下にある(ただの客だけど)。
どこに隠れていようとも、どんな雑誌であっても、AKBGのグラビアが掲載されてる雑誌を3秒で見つけられるぞ。
なんとなく手にとってみた雑誌は「ゲイ」の本だった。
――今日はそっちに縁があるらしい。
ゲーム
この本屋にはゲームソフトも売っている。「ドラッグオンドラグーン3」が1980円で売っていた。
発売から一年経ったので随分値下がりしたようだ。
すごく欲しい。今すぐ買って帰りたい。白銀の髪の少女剣士を操作して、ファンタジー世界を堪能したい。このまま時間を忘れて遊び尽くしたい!
だけど駄目だ。今は「ゲーム禁止中」なのだ。
待っていてくれ――あと数ヶ月したら必ず買ってプレイするぞ。
闇に溶ける
18時30分
本屋を2店まわって満足したので帰ることにした。2月は太陽が沈むのが早い。もう外は真っ暗だった。
雨がしとしと降っていた。傘は持っていない。上着のフードを被って歩き始めた。
僕は方向音痴だった。帰り道、自分でどこを歩いているのか分からない。迷子になった。
追い打ちをかけるように、眼鏡を掛け忘れていた。視力がとても悪いのに。
外は真っ暗で、迷子になり、傘を持たずに雨にずぶ濡れ、おまけに眼鏡もない、視界は暗闇で何も見えなかった。
だけど、そんな状況なのに気分は良かった。非日常が楽しかった。
このまま全身が闇に溶けて、霞(かすみ)のように消えてしまえそうに感じた。
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