時間と金を持て余していた。
何かを買いたい気分だった。
病院の帰りには浪費したくなるのは何故だろう。
身体と健康のために良いことをしたのだから、何か自分にご褒美をあげたくなるのかもしれない。
美味しいものを食べたり、何かを買って帰ったり。
それから病院の診察料金が、実際に支払うまで分からないという理由もある。
想定していた料金の半分だった、なんてこともある。
おお、使われるはずだった札が、行き場を失い、その輝きを持て余しているではないか。
だから余計に財布の紐が緩みやすくなるのだ。
そんなわけで時間と金を持て余した僕は、何かを買いたくてしかたなかった。
僕が一番興味があるのは本だ。なじみの大型古本屋に向かった。
自動ドアを入り、BL(ボーイズ・ラブ)コーナーに直行だ。
そしてBL漫画を立ち読みした。
いや、なに。
前々から興味があったのだ。世の中の一大需要を形成するBL本というものが。
BL漫画というのは、ようするに男同士で腰を振る話だ。
そんなBL漫画を実際に読んでみたのだが、なんら抵抗なく読めた。むしろ面白かった。
登場キャラが、男なのか女なのか分からない風貌で、中性的だったから読みやすかった。
しかしBL漫画コーナーの前で男が立ち読みしているという絵面は、客観的にどう映っているのだろうと考え、早々に退散した。
次に向かったのはグラビア写真集コーナー。
眼鏡に適った本を適当に見繕ってカゴに入れた。
その次は雑誌だ。
このブログ(黒髪少女)を更新しているせいか、雑誌に関して、僕は鋭いアンテナを持っている。
ものの数分で見つけた。
宮脇咲良たん達を。
別に宮脇咲良たんを探していたわけじゃない。
この雑誌の表紙に宮脇咲良の文字はない。
直感だ。
引き寄せられるように手にとった。
そのなかの1ページに偶然に宮脇咲良たんを見つけた。
この古本屋の蔵書は、おそよ10万冊はあるだろう。
この膨大な本の森林に埋もれた、たった1ページの宮脇咲良たんを数分で見つけ出すというのは、我ながら奇蹟の力だ。
僕の右手には月の女神である宮脇咲良の加護が宿っている。
こと宮脇咲良に関しては、人智を超越した力が引き出されるのだ。
このHKT48が掲載されているのは、「サムライELO 2014年 2月号」だよ。
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